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S2 · シミュレーション

バスバーのジュール発熱解析

L1 ハーフブリッジの P 層、AC 接続板、N 層の直流通電と定常熱伝導

個人プロジェクト(自主制作) · 公開資料に基づく一般的な構造の模式図 · いずれの雇用主の製品とも無関係

導体最高温度 Tmax

114.6°C

ホットスポット: AC 接続板 · 温度上昇 44.6 K

ジュール損失
10.24W
等価抵抗
0.256mΩ
パラメータスタディ
既定条件における P 層、AC 接続板、N 層の温度分布の静止画プレビュー
温度°C
70.0114.6

FEM サロゲートの分布(POD 再構成)を表示用格子に補間。

形状は実寸(1:1)。断面は積層平板の下側の水平断面で、AC 接続板と N 層の立ち上がりストラップが見える。

ドラッグ/矢印キーで回転 · ホイール/+/- で拡大縮小 · Home でリセット · クリックで導体を選択1 本指で回転 · 2 本指で拡大縮小 · タップで導体を選択

損失の構成

10.24 W

パラメータスタディ

スライダーで電流、導体寸法、材料を変え、最高温度と損失の変化を確認する。

電流は直流または低周波の実効値。T_sub ははんだ付けピン部の基板温度で、対流の基準温度を兼ねる。

200
50A400
70
40°C100

電流経路

現在のスイッチ状態と連動

DC+P 層DC−N 層ACACSHSL

DC+ → P 層 → S_H → AC 接続板 → AC

AC → AC 接続板 → 基板 2 → S_L → N 層 → DC−

上下アーム短絡(P→N の貫通)は計算対象外。

I / (b·t) = 83.3 A/mm²

境界条件と仮定

  • 電気:端子ボルトの座面を電流流入側の等電位面、導通側スイッチのはんだ付けピンまたはソースクリップの接触面を帰路側の等電位面とし、その他の面は電気的に絶縁とする。
  • 熱:すべてのはんだ付けピンとクリップの接触面を T = T_sub とし、その他の露出面は熱伝達係数 h、基準温度 T∞ = T_sub の対流とする。端子に接続する外部ケーブルへの熱伝導は考慮しない。
  • 3 導体は個別に解き、絶縁フィルムや空気を介した導体間の伝熱は考慮しない。チップ損失は含めないため、クリップの接触面も T_sub とする。
  • 形状は L1 のパラメータファイルから読み込む。t を大きくすると、各層は L1 の層間ギャップを保ったまま順に上へ移動する。
R = R_g(t, b) / σP = I² RT − T_sub = I² R_g² Θ(t, b, h/k) / (σ k)

R_g と Θ は FEM で学習したサロゲートモデルから得る。物性一定の仮定の下で、電流、σ、k に対しては厳密にスケーリングできる。

導体の説明

P 層P layer

役割
DC+ 端子からの電流を、上アーム基板のドレイン銅パターンへ分配する。
特徴
絶縁フィルムを挟んで N 層と積層し、低インダクタンスの積層バスバーを構成する。給電脚と立ち上がり部で基板 1 にはんだ付けする。
主な材料
無酸素銅または電解銅の板材、ニッケルめっきまたはスズめっき

AC 接続板AC link

役割
上アームのソース、下アームのドレイン、AC 端子をつなぎ、ハーフブリッジの中点を構成する。
特徴
集電バーを上アームの 4 つのソースクリップに重ね、細幅のブリッジストラップで基板 2 のドレイン銅パターンへ渡す。いずれのスイッチ状態でも負荷電流が流れる。
主な材料
銅ストラップまたは銅合金のプレス加工品、ニッケルめっき

N 層N layer

役割
下アームのソース電流を集め、DC− 端子へ戻す。
特徴
集電バーから立ち上がりストラップで P 層の端部を回り込み、積層の上層平板へ戻る。
主な材料
無酸素銅または電解銅の板材、ニッケルめっきまたはスズめっき
モデルと検証

FEM で学習したサロゲートモデル

自作の FEM(3 重線形六面体要素)をオフラインで実行する。まず電位場を解き、次にジュール発熱を熱源として定常熱伝導を解く逐次連成である。形状(t、b)と h/k をサンプリングしてガウス過程サロゲートと POD 分布モデルを学習し、ブラウザ上ではサロゲートの評価だけを行う。

チップ損失、表皮効果・近接効果、抵抗率の温度係数、放射は含まない。形状を簡略化したパラメトリック模式モデルであり、結果は学習用の概算で、デバイスの定格値ではない。

検証状況

解析解との比較:直線導体の R = ρL/A と 1 次元熱伝導の温度上昇は、いずれも誤差 0.4% 未満。メッシュ収束(3 段階の逐次細分化):本番メッシュは外挿した参照値に対し、抵抗の偏差 1.5% 以下、最高温度上昇の偏差 1.2% 以下。サロゲートの独立テスト(60 件):最高温度上昇の平均/最大誤差 0.12%/1.7%、等価抵抗 0.02%/0.07%。形状でグループ分けした 5 分割交差検証では最高温度上昇の平均/95 パーセンタイル 0.24%/1.3%。最大値 13.8% は、除外した (t, b) の角点への外挿で生じた。実測による検証はまだ行っていない。

プロジェクトの要点

問い
ハーフブリッジの導通時、P 層、AC 接続板、N 層のどこにジュール発熱が最も集中するか。
手法
numpy/scipy で自作した 3 次元 FEM(電位場を解いた後、ジュール発熱を熱源として定常熱伝導を解く)でガウス過程サロゲートと POD 分布モデルを学習し、直線導体の R = ρL/A と 1 次元熱伝導の解析解で照合した。
結果
既定条件(200 A、T_sub 70 °C、銅導体 t = 0.8 mm、b = 3 mm)で S_H 導通時の総損失は 10.2 W。AC 接続板が 73% を占めてホットスポットとなり(114.6 °C、温度上昇 44.6 K)、細幅ストラップの平均電流密度は 83 A/mm² に達する。